2015年6月5日

止まり木


大抵こうゆうことは夜中に思い始める。今日、あるカメラマンの子に、
「喫茶店とカフェの違いって何なんですか。」って聞かれた。それを、答えながら、うんざりするようなうやむやな答えで返した。

ただ、ひとつ思うことがあった。
止まり木のような喫茶店。まだ実際はなれてないけど。働き者の鳥たちが、少し止まって羽を休める場所。時が来れば、また自分の持ち場に帰らなければならないから、ソファみたいに深く座ってもいられない。カウンターでもいいから、少し荷物を置いて、珈琲や紅茶、甘味や軽食をとったりしてまた日常に戻る力を蓄えるような。頭を少し切り替えるような。
だから時間はいつも気になって、それを背負って、ここにいる。ばうむの時計は、しっかり時を刻んでいなければならない。

カメラマンの彼女が置いていったこの写真の一枚は、向こう側の扉の光を、遠くにも近くにも感じさせてくれた。いずれこの席を立ち上がって、あのドアを開けて、また日常に力を尽くすその時がやってくることを、写真が語っていた。