ナポリタンのフライパンをふって、ドリンクを淹れる。卵を焼いて、サンドウィッチをはさんで、ドリンクを淹れる。この流れが1つでも滞ると、時間ロスが積み重なっていく。もう一度、二人でルールを話し合った。
こんなに課題だらけの、面倒臭さいだろう小さな店に、これだけランチを食べに来てくれてること自体が奇跡なんだと思う。全ては僕と彼女の4つの手でまかなっていく。そう決めてここまで来たんだ。丁寧さを、真心を、まだまだ。
僕らの店なんて、これから店をする方に、なんの参考にもならないだろう。反面教師的な役立ち方はするかもしれない。でも、たった1つ言えることがあって、僕らで届くことを諦めていないから、出会うお客さんたちとも真っ直ぐに向き合えて、それが幸せです。
だから、悔しいです。歯を食いしばって、夕陽に向かって大声あげて走りたいくらいに、悔しいです。