2016年3月24日

休めない店主


スコーンを仕込む看板娘の手元を眺めている。今日は16時半に店を閉めるための案内を書きながら。
お客さんに怒られた。看板娘も怒っている。そりゃそうだ。点滴に通う店主のいる店、なんて行きたくないよな。風邪が治りきらず胃と腸が炎症を起こした。うまく食べれない。食を提供する仕事なのに情けない。点滴をうたなきゃならなくなった。
原因は、休めないこと。休む踏ん切りがつかない。簡単に言えば店のことが好きすぎて、休めない。気にかかって、心配で店を休めない。体は休みたいのに、心が休めない。だから店に出てしまう。お客さんが来れるこの喫茶の場を、出来得る限り開いておきたい。典型的な神経質なA型だ。
そのことで看板娘は怒っとる。常連のおじいちゃんにも向かいの南翔さんにも怒られた。周りに心配かけて迷惑かけとること、もっとわからなあかん。

葛藤します。心と体があるから。どうしたいか、どうすべきか。丁寧にこの店をやってゆくことだけは、貫きたい。それで倒れたらなんの意味もない。
お父さんに「良い加減にやらなあかん」って言われたことも、今になってまた響いてきとるな。
葛藤して、僕らのやり方を見出してゆきます。ごめんよ看板娘。いつもありがとう。