2016年9月3日

店主の徒然日記

忘れたくないことを忘れてしまえる僕は、忘れたいことほど忘れられない。心ってそんなもんだ。強いものほど染みは残る。その染みにこそ、気づかにゃならん意味がある、と言わんばかりに。
矛盾を外に探して見つけてはつつき回しているけど、生まれつき自分の内側に矛盾はあるじゃないか。だから探さなくてもずっと一緒だ。それを全部嫌ったなら、自分を嫌いになってしまえるんだろう。
いろんな人がこの店に来て、頭を抱えたり、視線を落としたり、空を見上げてため息をついたりする。人の根っこにある寂しさみたいなものは、きっとどのような手を使っても取り除くことはできないんだろう。だから手をつないで、抱きしめあって、今を紡いでいくしかないんだ。


いなくなったシーサーの代わりを運んできてくれたお客さんがいた。うれしかった。