2016年4月23日

店主の徒然日記


本日23日、土曜日は営業。曇りのち雨が降るようだ。

静かだ。
もう人々にはこの店が見えないんじゃないかとゆうくらい、静かだ。そういえば、いつもは騒々しい外もヤムチャな声(中華街だけに)は聞こえず、落ち着いている気がする。こうなったらもうこの店に来るのは黒い傘をさした老いたカッパくらいなんじゃないだろうかと思える。いやでもどうしよう、カッパが来たら。キュウリ、あるだけ出せばいいんだろうか。呪われたりしないだろうか。まだ2年目なのに。
そんなしょうもないことばかり考えてしまう。最近ではこんなことも少なくなってたな。

昨晩はこりにこった肩と首のおかげで、家に着いた途端バタンとなった。テレビではアメージングスパイダーマンとシュガーラッシュとゆう、どちらもアメージングな映画を地上波でやってくれていたのに、全部見逃した。あわあわあわあわわわわわわ!と叫びたい気分だけど、社会人だからそんなことはしない。
その抑えていた悔しさが、今になってこみあげてきた。あわあわあわあわわわわわわ。

そうなれば、この時間、仕込むのみ。体が疲れてたって構わない。いけるとこまでいってやろうじゃないか。


ミニチーズケーキとホールのチーズケーキ、どちらも仕込む。2ついっぺんに仕込むと体が棒のようになる。でも心はしなやかに在りたいものだ。おいしくなぁれと、それだけを考えていられるのは幸せだ。


焼けたチーズケーキを見るとホッとする。



ゴールデンウィークを目前に、僕らは少しファンキーになっている。疲れと、高揚感とで。

「あ、間違えた。チョコスコーン作らなあかんのに、クランベリースコーン作ってもてた。」
看板娘よ、一日経って気づくとはどないやねん、作っとる時に気付かんのかい。そんなことを言い合っても始まらないから、目を丸くして釈迦のように微笑んでおく。
ということで週明け、チョコスコーン、品薄のはずです、ごめんなさい。

笑いのない店なんて、誰も来たくないだろうから、できるだけ笑うようにしとる。でも、誰もいない店で笑ってると、涙が出てくる。そりゃそうか。


誰かが食べ終えたお皿に、誰かがいる。


なんか言いたげやないか。なんだ。
自分の心の声が、響いていく。

今日みたいな1日も明日の前提になっていて、これはこれでよりよいものを与えられているように思う。
ギリギリの毎日だけど、それが僕らを強く優しくしてくれとると思います。