2017年1月22日

店主の徒然日記

変わらないね、って言われた。相変わらずやね、って。それは褒め言葉じゃなく聞こえた。「変わらない」んじゃなくて「変われない」としてしまえば、誰かのせいにして先送りにできた。でも、その問題は奥底でじっとその時を待っているだけの話で、青虫が蝶になるまでを必死で観察してた時期が、店を始める前にあったことを思い出した。あの時は、その蛹から孵化しようとする青虫を、たぶん命懸けで守れてしまうほど、それが自分だったんだと思う。単純な生き物なんだ。隠せるほど、広い器は持ってないんだから、落ち込んでる場合じゃない。まっすぐやればいいのかもしれない。

姪っ子が、うちのドライカレーを食べて、「めちゃ美味しかった、全部一人で食べてもた」、ってさらっと言ったんやけど、魔法の言葉やった。それまで、朝の支度と予定外の出来事や心配事で混乱してた心を、スッと中央に引き戻してくれた。ありがとう、一花。

僕らが提案した3階のレンタルスペースは、何度見ても隠れ家のようで、正直こんな辺鄙な処を利用してくれる人がいるのか、期待の心配とが半分半分やったけど、今日も明日も利用してくれる方々がいて、当たり前のように階段を登っていく彼らの姿を見ていると、感謝の気持ちが溢れてくる。もうサンドイッチとかデザートとかいっぱい作って持っていったろうかと思うほど、使ってくれてありがとう、って思える。三階も、常に喫茶と共に在る。僕らと共に在るものやから。時に励みにも、時に重たくも、なり得るものやから。

にしても今日は、反省しなきゃならない。今やることが明日の自分を作るなら、もう一度省みよう。面倒臭い人間だ。友だちになりたくない。