僕らがやれることなんて、多くはなくて、
感謝をするために思いつくことなんて、これしかなくて、
限界を超えても現場にいたい。
きっと明日も明後日も、許されるギリギリまで店とともに在ろうと思う。
一夜明けて。
ぼーっとしている。今日はプラスチックごみの日やから出してきて。とか言われたり。なるほど。こんな感じで始まるのか。世界よ、始まりって、こんな感じなのかい。
でも、「始まりだ」と思えとるやないか。お客さんたちに、そう思わされたんやろう。
人を変えるのは、人の力だ。人が嫌いだ。でも人が愛おしい。僕らは変わったな。歪だし、矛盾だらけで、苦手なはずの人間が、愛おしい。それはお客さんたちのせいだ。一人一人に惹かれてしまう。それはお客さんたちのせいだ。
気づけば、お金はすっからかんになったけど、お客さんたちからいただいた手紙の言葉や、贈ってもらったひとつひとつのプレゼントに、包まれている。彼らの心は色んな姿をして、これからの僕らをそばで応援してくれとるのがわかる。その温かさがそばにある。これについて感謝をしたいし、返したいのに、もう店を早く再開する以外これを示す方法がないやないですか。
お店を片付けられるか不安やったけど、たぶん片付けて形が無くなっても、こういう気持ちたちは無くならない。それはわかる。今までそれもわからなくて、全部無くなるのが怖かったけど、今はわかります。炎みたいに強いもんが、僕らに宿りましたから。これはお金とかでは買えない炎です。
さよならは言わないぜ。
また、かならず。
ひとまず、スコーンとかチーズケーキとか受注生産は続けるので、ほしいとき連絡ください。これからも色んなこと、教えてください。今後とも、未熟な僕らですが、よろしくお願いします。
さて、
元町1丁目、珈琲処ばうむは、閉店します!
片付け、大変だー